# 施工上の注意(施工する前に必ずお読みください)

漆喰が持つ機能を最大限に発揮させるため、またより安全な製品のご提供を心がけ、石油化学原料はいっさい使用しておりません。
このため、冬季に施工する場合には、伝統的な左官材料に特有な、白華・色ムラ・粉浮きのおそれがあります。
より精度の高い施工品質を保つため、次の注意点をお守りいただきますようお願いいたします。
ご不明な点は、施工前に弊社までお問い合わせください。

    • EM漆喰は、硬化するまでに時間がかかります。夏季で1週間、冬季で2週間が目安となります。
    • 着色して塗布した場合、落ち着いた色になるまで時間を要します。条件によっては、1ヶ月ほどかかる場合もございますので、あらかじめご了承ください。
    • EM漆喰は、100%自然素材を使用しています。乾きむらによる変色が起きる場合があります。
    • 塗り付け後に、気泡が発生する場合があります。翌日に仕上げ面を確認し、気泡が発生していたときは、スプーンの裏面などを用いておさえてください。
    • 施工後はできるだけ風通しに配慮し、自然乾燥を行ってください。エアコンや扇風機による乾燥・通風は、ひび割れの原因になります。
  • 温度について
    • EM漆喰の施工後、乾燥するまでに室温が5℃以下になる恐れがある場合は、乾燥が遅く白華の原因となりますので、施工を中止するか、やむを得ず施工する場合は温度管理を厳重に行ってください。
    • エアコン・オイルヒーターなどの湿気の発生しないもので採暖する必要があります。
      薪・石油燃料を使用した採暖方法は、塗装面が変色しやすいので避けてください。
  • 取り扱い上の注意
    • 皮膚、口、呼吸器などを刺激し、炎症を起こしたり、目に対して腐食性があり、視力障害を起こす場合がありますので、保護メガネ、ゴム手袋、防塵マスクを着用して取り扱ってください。
    • 取扱い後は、手洗いおよびうがいを充分に行ってください。
    • 子供の手の届かないところに保管してください。
    • 直射日光の当たる場所、湿気の高いところでの保管は避けてください。

# 製品仕様

用途:内装・外装用塗り壁材
主成分:石灰(水酸化カルシウム[Ca(OH)2])
強いアルカリ性のため、皮膚、口、呼吸器などを刺激し、炎症を起こしたり、目に対して腐食性があり、視力障害を起こす場合がありますので、保護メガネ、ゴム手袋、防塵マスクを着用して取り扱ってください。

商品名 容量 施工面積 備考
EM漆喰 20kg 塗り厚1.5mm/18平米 加水量:18L
液体顔料 1本 EM漆喰:1袋につき2本
※シルバーグレーは上記の半量
EMP(専用パテ材) 5kg/袋 約50平米/袋 不陸調整用EMPとして使用時は、不陸の程度により約20から50平米/袋
EMS(専用シーラー) 4L/缶 3倍液として使用時:約120から150平米/缶
EMA(専用灰汁止めパテ) 5kg/袋 約7平米/袋
EMT(専用下地調整材) 10kg/袋 約15から20平米/袋 EMS3倍液と混合して中塗り材として使用。
混合率…EMT1kg:EMS3倍液600mL
LBS 92cm×50m/本 46平米/本 原液で使用するタイプの接着剤にて施工

# 用具の準備

  • 材料の配合・計量用
  • 混合用の樽
    洗浄用の刷毛
    ゴムバケツ
    ひしゃく
    軽量バケツ
    攪拌機※
    スファイバーテープ
    マスキングテープ
    マスカー(300mm~2000mm)
    養生シート
  • 4 個 仕上げ材の練り用および用具の洗浄用
    1 個
    1 個 副資材の練り用
    1 個
    1 個
    1 個
    適当数
    適当数
    適当数
    適当数
  • 攪拌機について
  • ※高速回転仕様 550(回転/分)以上及び、850W以上
    (参考モデル:マキタUT2204)

  • 材料の塗り付け用
  • コテ
    受け板
    パテベラ
  • パターン付け用
  • 刷毛
    櫛(くし)
  • 入隅・出隅の角の処理や部分補修用
  • 隅用コテ
    ミニ刷毛
    ※これらがあると、細かい部分の仕上がりがきれいになるでしょう
  • LBS施工用
  • カッター
    目地用ローラー
    クロス専用ハケベラ
    スムーザー
    コークボンド
    サンドペーパー(#100)
    糊付機
    推奨接着剤:ウォールボンド100/ルーアマイルドなど
  • その他
  • 防塵マスク
    ゴム手袋
    保護メガネ
    ウエス(雑巾) チリ際の処理など

# 仕上げ材及び下地処理材の作り方

  • EM漆喰
    1. 大きめの容器に、標準加水量の8割程度(約14.4L)の水を入れます。
    2. EM漆喰を投入し、5分以上入念に攪拌して材料のかたまりをなくしておきます。
    3. 充分に攪拌したら、軟らかくなりすぎないように残りの水(3.6L)を加えて練り上げます。
    ※所定量以上の水を加えて練り直すと、強度低下の原因になります。
    ※練り置きする場合は、上記手順で練った後、空気に触れないようにビニールなどで蓋をして、一晩置いてください。翌日練り直しする場合は、加水せず練ってください。
  • EM漆喰の着色
  • 着色の際のご注意
    必ず専用の液体顔料を使用してください。市販の着色剤は化学反応を引き起こし、きれいに混ざらない場合があります。
    1. 専用の液体顔料を水の入ったバケツに加え、攪拌してください。
      ※液体顔料は、よく振ってご使用ください。
      底部に顔料が沈殿している場合は、残さずにすべて使い切ってください。
      ※EM漆喰1袋につき2本を使い切ってください。
      ※「ES-11シルバーグレー」のみ、EM漆喰1袋につき1本の分量となりますのでご注意ください。
    2. 8分以上念入りに攪拌してください。底部までしっかり混ぜてください。
      ※着色した後に水を加えないでください。色ムラの原因となります。
      ※冬場はぬるま湯(25~30℃)で練ると溶けやすく混ざりやすくなります。
  • EMS3倍液・5倍液(専用シーラー)
    1. 蓋のある容器に「EMS」の原液1Lを入れます。
    2. 3倍液の場合は水を2L、5倍液の場合は4Lを投入します。
    3. 蓋を閉め適度に振って十分に混ぜ合わせると、EMS(3倍液/5倍液)ができます。
      ※希釈比率(3倍液)EMS原液1L:水2L
      ※希釈比率(5倍液)→EMS原液1L:水4L
  • EMP(専用パテ材)
    1. 容器にEMS(3倍液)を、目地埋め用は2L、不陸調整用は2.5L入れます。
    2. EMPを1袋(5gk)投入、入念に攪拌します。
    3. EMP(専用パテ材)が出来上がります。
      ※混合比率 ジョイント目地埋め用EMP1kg:EMS(3倍液)400mL(可使用時間180分)
  • EMA(専用アク止めパテ)
    1. 大きめの容器に、水を2L入れます。
    2. EMAを1袋(5kg)を投入、入念に攪拌します。
    3. 残りの200mLの水で硬さ調整をしてください。
    4. 練り置き30分後、よく練り返してください。
      ※初めは粘り気がありませんが、練り置きすると糊やアク止め剤が溶けて粘りや性能が出てきます。
      ※可使時間:10時間
  • EMT(専用下地調整材)
  • EM漆喰は石膏ボードに直接施工できません。EMTを中塗り材として使用します。
    1. 大きめの容器に、EMS(3倍液)を6L入れます。
    2. EMT(下地調整材)を1袋(10kg)投入、入念に攪拌します。
      ※混合率→EMT1kg:EMS(3倍液)600mL

# 下地・仕上げ材別下地処理材

下地/下地処理材 EMP EMS
(3倍液)
EMS
(5倍液)
ハイポリック
シーラー
EMA EMT LBS
新規の
石膏ボード
コンクリ・
モルタル(アク無し)
コンクリ・
モルタル(アク有り)
既存の漆喰面
(補修)
古壁
ビニールクロス
LBS
△=必要に応じて使用
※=機能性ビニールクロス・カビの繁殖がひどい場合は、LBS施工になります。
ハイポリックシーラー(ハネダ化学)は別途現場にてご用意ください。